オランダ

戦後復興が生んだ建築実験都市、ロッテルダム

ロッテルダムは1940年の大空爆で旧市街の大半を失い、その焼け跡に世界でも類を見ない実験的な建築群を築き上げた街です。アムステルダムのような運河沿いの古い街並みはありませんが、その代わりに斜めに傾いたキューブハウスや巨大な馬蹄形の市場ホールなど、他のオランダの都市にはない現代建築の景観が広がります。ヨーロッパ最大の港湾都市としての物流のダイナミズムと、移民文化が混ざり合う食のシーンも魅力です。

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見どころ

1

キューブハウス(Kijk-Kubus)

建築家ピート・ブロムが設計した、45度傾いた立方体の集合住宅群。実際に人が住んでおり、一部は内部見学が可能な博物館になっている。

2

マルクトハル

アーチ状の巨大な天井いっぱいに描かれた壁画「ホーンズ・オブ・プレンティ」が印象的な屋内マーケット。1階では惣菜やチーズ、花を売る屋台が並ぶ。

3

エラスムス橋

白鳥に例えられる優美な斜張橋で、地元では「スワン」の愛称で親しまれる。夜はライトアップされ、マース川越しにコップ・ファン・ザイトの高層ビル群を望める。

4

ユーロマスト

1960年開催の国際園芸博覧会に合わせて建てられた展望塔。地上100メートル以上からロッテルダム港とマース川のパノラマが一望できる。

5

デルフスハーフェン

空爆を免れた数少ない歴史地区で、17世紀の運河沿いの家並みが残る。ピルグリム・ファーザーズがアメリカへ渡る前に立ち寄った港として知られる。

6

ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館

ブリューゲルやボスら旧巨匠からダリまで幅広いコレクションを誇る美術館。改修工事中は隣接する収蔵庫デポ・ボイマンスが公開されている。

7

ホテル・ニューヨーク

かつてホーランド・アメリカ・ラインの本社ビルだった建物を改装したホテル兼レストラン。多くの移民がここからニューヨークへ旅立った歴史を伝える。

モデルコース(1日)

9:00
マルクトハル 朝食がわりに惣菜やパンを買い、市場の壁画を眺めながら軽く食べる
10:30
キューブハウス 傾いた立方体住宅を外から眺め、博物館棟の内部を見学する
13:00
デルフスハーフェン 運河沿いを散策しながらランチ、小さな醸造所のカフェで一休み
15:00
ボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館 旧巨匠の絵画から現代アートまでじっくり鑑賞
18:00
ユーロマストとエラスムス橋周辺 展望塔から夕景を見た後、ライトアップされた橋を歩いて渡る

ご当地グルメ

港町ロッテルダムは移民の食文化が根付き、オランダの伝統料理とインドネシア・スリナム料理が並んで楽しめるのが特徴です。

ハーリング(生ニシン) · 市場や屋台のスタンドで玉ねぎとピクルスを添えて食べる、オランダ定番の軽食。
ブロードイエ・アープ · パンをくり抜きシチューを詰めたロッテルダム名物の軽食で、港湾労働者の食事に由来する。
リステッタフェル · 旧植民地インドネシア由来の多皿料理で、複数の小皿を少しずつ味わうスタイル。市内には専門レストランが多い。
スリナム料理のブロードジェ・パン · スリナム系移民が持ち込んだパン料理で、揚げた肉や卵を挟んだボリューム満点のサンドイッチ。
ベストシーズン

4月から9月が過ごしやすく、特に6月から8月は港のイベントや野外フェスティバルが多い時期です。冬は北海からの風が強く冷え込むため、屋内の美術館や市場ホール巡りが中心になります。

市内交通

中央駅を起点にトラムとメトロの路線網が発達しており、主要な見どころはほぼ徒歩とトラムで回れます。マース川を渡るフェリー(ウォータータクシー)も観光と実用を兼ねた移動手段として人気です。

現地情報通のコツ

マルクトハルは開店直後の朝が空いていて、地元客に混じって新鮮な惣菜を選びやすい。週末の午後は観光客で埋まるので避けたほうがいい。

よくある質問

ロッテルダムはアムステルダムと日帰りで両方回れますか?+

鉄道で約40分の距離なので日帰りは可能ですが、建築巡りに半日以上かかるためロッテルダムだけで1泊するのがおすすめです。

なぜロッテルダムには古い街並みがほとんどないのですか?+

1940年5月のドイツ軍による大空爆で旧市街の大部分が破壊され、戦後にモダニズム建築を中心とした都市計画で再建されたためです。

キューブハウスの内部は誰でも見学できますか?+

一部の住居は個人宅ですが、「Kijk-Kubus」という一棟が博物館として公開されており、有料で内部の間取りを見学できます。

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